今回、ドラゴンモデルのTIGER1(6253)を作ります。

その前に前哨戦という意味で、あえて”-1.0”とさせてもらいます。(今回はウンチクが長いので、興味のある方だけ読んでください)
というのが、このキットの製作の方向性を、最近すっかりお世話になっているAIと相談していく中で、どうも話が嚙み合わず…。
ああやこうやと議論を重ねた結果、どうも型式の認識・解釈のズレがあることがわかりました。
で、AIによると現在、2つの型式分類の考え方があるようで
①研究者・資料本・博物館の標準 → 4分類(Initial / Early / Mid / Late)
情報の出所:一次資料研究が中心
・Jentz & Doyle(Panzer Tracts 6-3)→ 仕様変更の時期・工場記録の分析で世界標準
・Henschel 工場記録
・Waffenamt(兵器局)変更指令
・Bovington Tank Museum(131号車の公式研究)
・Tiger1.info(一次写真ベースの世界最大級データベース)
②現代のモデラー・実車画像研究者の間で、“精密分類として広く使われている”もの →8区分(極初期型 / 初期型 / 初期型後期 / 中期型前期 /中期型後期 / 後期型 / 最後期型前期 / 最後期型後期)
情報の出所:外観研究者・モデラー
・Wolfgang Schneider(Tigers in Combat)→ 部隊ごとの写真資料が圧倒的
・Jean Restayn(Tiger I on the Eastern Front)→ 写真の解像度が高く、迷彩・マーキングの分析に強い
・David Byrden(Tiger1.info)→ 仕様の細部(溶接・工具配置・砲塔形状)に関する世界最高のデータベース
じゃ、(1)と(2)はどう整合するかというと
Initial ⇔ 極初期型
Early ⇔ 初期型or初期型後期
Mid ⇔ 中期型前期or中期型後期
Late ⇔ 後期型or最後期型前期or最後期型後期
この分類には、模型メーカー側の型式解釈の違いや誤認識があり、型式が正しくキットの仕様に反映されてないものがあるので、今回AIが分類した(2)の型式別に年代・主な外観の特徴を整理しました。
ただし、型式の遷移期間があるため、変更箇所が微妙にずれることもあります。
①極初期型(Initial)
・製造年月:1942.8~10
・フェンダー:前後とも小型
・キューポラ形状:旧式(ドラム形状)
・排気カバー:角型
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ1(小型)
・ピストルポート:あり
・OVMの配置が特殊
②初期型(Early)
・製造年月:1942.11~1943.2
・フェンダー:湾曲
・キューポラ形状:旧式(ドラム形状)
・排気カバー:角型
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ1(小型)
・ピストルポート:あり


③初期型後期(Early Late)
・製造年月:1943.2~7
・フェンダー:板状(弱湾曲)
・キューポラ形状:旧式(ドラム形状)
・排気カバー:丸型(ファット型)
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ1(小型)
・ピストルポート:あり


④中期型前期(Mid Early)
・製造年月:1943.7~10
・フェンダー:板状
・キューポラ形状:新型
・排気カバー:丸型(ファット型)
・ピストルポート:一部あり(廃止の移行期間)
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ2(大型)
・ツメリットコーティング:なし(塗布は1943.12~)
⑤中期型後期(Mid Late)
・製造年月:1943.10~12
・フェンダー:板状
・キューポラ形状:新型
・排気カバー:丸型(スリム型)
・ピストルポート:廃止(溶接で閉塞)
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ2(大型)
・OVMの配置変更
・ツメリットコーティング:一部あり(塗布は1943.12~)

⑥後期型(Late)
・製造年月:1943.12~1944.1
・フェンダー:板状
・キューポラ形状:新型
・排気カバー:丸型(スリム型)
・ピストルポート:なし
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ2(大型)
・転輪:鋼製
・ツメリットコーティング:あり
⑦最後期型前期(Final Early)
・製造年月:1944.1~3
・フェンダー:板状
・キューポラ形状:新型
・排気カバー:丸型(スリム型)
・ピストルポート:なし
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ2(大型)
・転輪:鋼製
・ツメリットコーティング:あり
・OVMの配置変更

⑧最後期型後期(Final Late)
・製造年月:1944.4~7
・フェンダー:板状
・キューポラ形状:新型
・排気カバー:丸型(スリム型)
・ピストルポート:なし
・Kugelblende(機銃防盾):タイプ2(大型)
・転輪:鋼製
・ツメリットコーティング:あり
・マズルブレーキ:小型
・照準孔:双眼式→単眼式
・砲塔天端:追加装甲溶接40mm→45mm(ただし、4月製造ロットに追加装甲溶接なしの車体あり)
※(ツメリットコーティングの廃止は1944.9なので、ティーガー1で中期型後期以降の車両はすべてツメリットコーティング塗布車両(例外なし))
miyasyu-military.hatenablog.jp